組織の型とモラル(士気)

管理職に求められるリーダーシップ

社員一人一人を点とすれば、そのつながりは線である。それが多く重なれば、一幅の絵である会社になる。会社を体とみなせば、部署は臓器であり、社員は細胞である。細胞は一つでは存在できぬし、臓器一つあっても、生存は維持できない。組織のトップは、この点や細胞をまとめ上げ、全体として意味があるものにするための、筆や血管である。

リーダーシップは心理学的には集団を維持するM機能、集団の目的達成をするP機能に分けられる。これを下敷きにし、リーダーのタイプは、次の四つに分けられる。もっとも構成員の満足度が高く、生産性の高いPM型。人間関係が良好で、指示が的確。上司と部下の間に程よい緊張感が保たれている。

人間関係が良好で、構成員の満足度が高いが、生産性の劣るM型。生産性は高いが、指示に次ぐ指示で業績主義、構成員の満足度の低いP型。M機能もP機能も低い、生産性も社員のモチベーションも低いpm型に分かれる。集団の健全性を保ち、維持をするにはPM型が望ましい。この理論はPM理論と呼ばれる。

日本では、リーダーというと、上杉謙信や、織田信長のように高い牽引力がなければならないと思われているが、忍城を舞台にした和田竜『のぼうの城』のように、あまりに頼りないトップに周囲が結束することもある。実在の例は三国志の劉備。本人はとにかく戦下手。関羽や張飛といった勇猛な将がいても勝てない。

敵の曹操に殺されずに、彼が蜀の君主となれたのは、周囲が彼の為ならば、命を落としても惜しくないと心底思っていたからに他ならない。現に関羽は千里行をしたし、親衛隊帳格である趙雲は、劉備の子を抱えながら、大量の敵軍の中を突っ切っている。自分があまり実力がないと思ったら、頼りになる参謀を置いて、周囲の信頼を勝ち取るのがよいかもしれない。