組織の型とモラル(士気)

モラルとは?

道徳を意味する言葉はモラルである。このスペルはmoral。原義は風俗習慣。辞書でその下段に来るモラールは、心理学の用語で、スペリングはmorale。オルポート曰く「集団的努力における個人の態度」と定義される。和語では士気と訳されることが多い。対応するように、個人の労働意欲はモチベーションと呼ばれる。英語では佐々木土師二のworkmotivationという語が当てはまる。このモラールとモチベーションは判別しづらく、集団の中では、士気なのか、個人の意欲なのか、判断するのはほぼ不可能である。

この士気を観察、観測し、士気の高まりの要因を定義づける研究が、モラール・サーベイmorale surveyである。目には見えない士気を判断する尺度として、職務内容に対する満足度、集団への帰属感(私はこの集団の一員だという自覚があるか)人間関係、生産性、欠勤数、事故率、職場を離れる人の数である離職率などがある。心理学的な手法として、質問紙法、投影法、面接法などを用いる。

質問紙法は、自らの属性(性別、職業等の因子)心理状態(ストレスの程度など)行動傾向などを記入させ、そこから相手の状態を判断する手法である。質問に対して自由に書き込む形と、選択肢を用意して、当てはまるものを記入させるものがある。数字で五、或いは十で、最も当てはまるから、全くそうではないという尺度を選ばせる手法は多くの市場調査、心理検査で用いられている。

弱点は直前に見たものに影響されやすいこと、ある程度慣れていると、テストの結果を被験者がコントロールできてしまうことにある。投影法は被験者に自由に想像させて、その産物から判断をする方法。ロールシャッハテスト、バウムテストが有名である。欠点は、判じ手に技量がないと、結果がばらつくことである。

モラール・サーベイはあくまで、士気を判じる一つのきっかけであるが、社員を教育していくうえで、何が足りないのかを見極める手段ともなる。教育前教育後の結果を見てみるのも一つの手法だろう。