マナーとホスピタリティを維持するために

より良いサービスの為に

servant,serve,service、この三語はどれも同じ語源を持っている。Serve、仕えるという動詞をもとに、仕える人servant(奉公人、召使の意)仕えることservice(業務の意。日本ではサービス業務を主に言う)と、名詞形にしたものである。サービス業は、相手に仕えることから始まる。一種の自己放棄ともいえよう。

一時自分の喜びを捨て、他者の喜びのために時間や体を使うのが、本来のサービスなのである。他人の事情で生活を左右されやすく、決定権が低いので以前は卑しい仕事だと見る向き(フランスなどではその傾向が強い)もあったが、日本では第一次産業、第二次産業の衰退を受け、従事者が多い。

良いサービスの基本は、良い関係である。人は相手に人格的に承認されていると感じると、安心感や、喜びを感じる。サービス提供者と、顧客、この両者の関係は難しい。近くなりすぎると、馴れ合いであるし、遠くなりすぎると、顧客は一見さんになってしまう。この距離を上手く見極める対人能力の高い販売員は、それだけで売り場の宝である。加えて自社製品の商品知識、いざというときの問題解決力があれば申し分ない。これらの要素は日々の学習で身につくことである。

顧客とサービス提供者との間に適切な関係が結ばれると、両者は満足する。自分がしたことで相手が満足したという風に感じると、だれしも悪い気はしない。顧客はリピーターとなり、自分の身内を連れてくるなど、サービス提供者にとってかけがいのない存在になる。リピーターは時に他の客が言いにくい指摘をしてくれる。よく「お客様に自分のファンになってもらいなさい」と言われるのはそのためである。